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中国語の翻訳会社に関するお役立ちコラム

翻訳会社が提供する中国語ローカライズの方法

日本を訪れる中国人観光客は年々上昇の一途をたどっています。そして、帰国時に購入した大量のお土産を家族や友人たちに配ります。電化製品や化粧品など当然のことながら、それらの取扱説明書はすべて日本語で書かれています。お土産用、自宅用に購入したそれらが全て中国語に翻訳されている取扱説明書が添付されていたとしたらどんなに喜ばれることでしょうか。翻訳会社が関わるローカライズできそうな事例とその方法について検証します。

ローカライズってどういうこと

ローカライズと翻訳は一緒くたにされがちですが、内容に違いはあります。翻訳は、言語をその国の言葉に訳することですが、ローカライズは、背景にその国ならではの習慣や風習も取り入れて翻訳しているのです。

例えば、中華料理で螞蟻上樹という料理があります。マーイーシャンシューと読みます。料理名という感じはしないですが、これは春雨と豚のひき肉を使った料理で、蟻が木に登っているような見た目から名付けられた料理です。名前から料理がまったく想像出来ません。直訳すると蟻の木登りです。料理名という印象はまったくありません。しかし、これをローカライズすると春雨と豚挽き肉炒めものとなります。この方が馴染みがよいです。どのような料理なのか想像がつきます。

単語をそのまま直訳するよりも、ローカライズした方がその国に受け入れられやすいのです。文化やこれまでに培ってきた歴史の違いがありますので当然のことです。

中国語の翻訳会社においても、翻訳文を直訳した言葉を並べ立てるよりも、意味を外さない程度にローカライズした方がその国の人にとって読みやすいのです。特に諺や慣用句は、その国の国民性があるからこそ通じるのであって、他国の人からしてみれば意味が通じない言葉もあります。そういう言葉には、翻訳の際、注釈をつけるなどを読み手に伝わる方法を考えなければ、ただの直訳した文章になってしまいます。

また、四字熟語で、同じ文字なのに日本語と中国語では全く意味の異なる四字熟語があります。例えば、一長一短という四字熟語は、日本人には、長所もあれば、短所もあるという意味だと認識している人がほとんどだと思いますが、中国語では、とめないほど長い話という意味になります。他にも、一刀両断という四字熟語も、日本語では物事を思い切って処断することですが、中国語では、きっぱりと関係を断つという意味で使われています。

中国語ローカライズの作業内容

映画の字幕作業や吹き替えのセリフを翻訳するとき、映画のセリフをそのまますべて直訳で翻訳したら、言葉遣いも不自然で、盛り上がりも独特のジョークのよさも伝わらず作品のよさがまったく伝わらない作品になってしまうでしょう。見ている人がこんな言葉使いしないと途中で見るのをやめてしまうかもしれません。原作がどんなによくても、セリフが面白くないと最後まで見続けることは出来ません。

小説もまた然りです。映像ではっきりと見るのではなく、読んで、読者が文字から頭の中で想像する小説はもっとそうです。小説が書かれた言語の国で話す人の生活習慣や思想、風習と、読む人の生活習慣や、思想、風習が違うのですから当然です。

例えば、日本語が原作の小説で、主人公が、北風が吹く中、散歩中にすれ違った女性が持っている風呂敷の柄に春を感じたという文章があったとします。包装という文化のない中国人読者がそこに風情を感じるでしょうか。もちろん原文をそのまま翻訳しなければなりません。が、春を感じるのに、何かを加筆しなければ原文のニュアンスが伝わりません。ここは翻訳者のローカライズの腕の見せどころです。別の表現で中国語での春の感じ方があるかもしれません。

また、主人公が大好きな彼女に愛の証として時計をプレゼントしたという文があったとして、そのまま中国語に時計で翻訳してしまうと読者は混乱します。時計は、中国では別れの象徴です。それなのに、なぜ愛の証として渡すのか疑問に思ってしまいます。不自然にすら感じてしまうかもしれません。何か裏があるのかと深読みする人も出てくるかもしれません。原作にはそう書いてあって、原作を読んだ国の誰もがこのシーンが感動的だったと言ったとしてもです。

もちろん、翻訳者が内容を勝手に書き換えてしまってはいけません。原作者と翻訳会社で方向性を協議し、その上で、ローカライズするのです。原作者にしても、海外で、自分の書いた小説が読まれるのを望みます。大幅に意味が違う翻訳でなければ、その国に理解できる、親しみ易い翻訳で読まれたほうがよいのです。

ローカライズすることによって広がるビジネスチャンス

ローカライズは翻訳とは違います。ですから、中国人観光客が日本の家電量販店で電化製品を購入して自国で使用しようと思ったときに必要な説明書は、日本語で書かれた説明書でも、中国語に翻訳された説明書でもありません。中国語にローカライズされた取扱説明書なのです。

ただ単に日本語を中国語に訳した取扱説明書ならば、どこにでもあります。誰でも出来ます。しかし、その国の風土に合わせた使用方法が記載されていたらどうでしょうか。使用方法が一つしかない電化製品ならいざ知らず電化調理器具には、様々な調理法があります。その国ならではの食材や調理方法もあります。その国に合わせた取扱説明書をローカライズすることによって一段と需要が増えます。

ある抹茶メーカーが海外輸出用の抹茶のPRパンフレットを翻訳会社に翻訳依頼したとします。日本人向けパンフレットには、抹茶の歴史は古く800年ほど前に、などと抹茶の歴史を記載されていても、これをそのまま外国人向けに翻訳して、はたして読んだ人は興味深いと感じるでしょうか。ターゲットがアメリカであるならば、アメリカはせいぜい歴史が数百年の国です。歴史と伝統に重きを置いている人よりも、実用性、実際に原材料が何かとか、どのように栽培されているかの方が興味があります。

また中国は、もっと歴史があるので、800年ときいても長くから続いている文化とはとらわれません。歴史や由来は簡単にして、抹茶を使ったレシピや飲み方を重点的に記載した方が喜ばれます。

このように、ローカライズとは、その国の文化や習慣に合わせた翻訳をすることです。新たに創作するというのとは違います。あくまでも原文に基づいて翻訳するのです。しかし、原文をそのまま直訳する翻訳よりも、よりその国に寄り添った翻訳を心がけた翻訳をする翻訳会社の需要は、これからも増え続けると思います。

まとめ

ローカライズは、一方的に翻訳をするというよりも、翻訳をする言語の国の人に寄り添っているイメージがあります。そうすることによって、お互いの文化を尊重し合い、より深く知ることが出来ます。

翻訳会社が提供する中国語ローカライズの方法は、一つではありません。その国の文化や風習を知れば知るほどローカライズの方法が存在します。翻訳会社だからこそ提供出来ることと、ビジネスチャンスにつながる方法もいくらでもあります。